もののけ姫 感想

オープニング曲の「アシタカせっ記」が大好きでいつか映画館で再上映してくれないかなぁとまあないだろうと思いながら望んでいたら、まさかコロナで再上映が決定された!

 

情勢が落ち着いた頃に見に行きました。

 

子供の頃に見た時と全然印象が違う。

昔は獅子神は死んで森もなくなって、でも新しいこだまが生まれてて人間達もなんとかやっていってめでたしめでたしと受け取っていましたが、そんなに簡単ではありませんでした。

 

まず勢力的にはたくさんあったみたいですね。

まずもののけ勢。これも一括りにできず、モロの一族、乙事主の一族、獅子神などがいます。

 

乙事主は作中で「鎮西から海を越えてきたのか」と言われていたので九州から来て、舞台は本州のどこかと考えられます。小さくなる一族を守るため、シシ神を中心に人間を殺すことが目的でした。

 

人間側は、エボシの国、ジコ坊率いる天皇からの勅命部隊、侍の敵国などがいます。物語終盤でエボシの国が攻撃されていたのは序盤に女達が無礼に追い返した侍の国からだったんですね。知りませんでした。

 

 

印象に残るセリフが2つあります。

 

アシタカが受けた呪いの元になったのは、エボシ率いる石火矢衆によるものでした。エボシと対面し痣を見せ、「曇りなき眼(まなこ)で見定めに来た。」と怒りを抑えながら言い放つアシタカにエボシは大笑いします。

 

自分の眼は曇りがないと思っている、自分は何も知らないことを知っていて知ろうとしている、青いが洞察があるとアシタカを認めたのでしょう。

 

そして誰にも見せない自分の庭へ案内します。

ここは割と有名ですが、おそらくハンセン病患者を収容し例の石火矢や武器の開発を行わせているのでした。

 

また庭に来る前に、自分に理解を示してくれたトキが溶鉱炉の作業に従事している様を複雑な表情で見つめていましたが、帰りにはそれを手伝うシーンがあります。

 

自分が受けた面だけでなくあらゆる人の状況があると知りどう思ったのか、たたら場にいる人たちも自分のしていることの結果を知るべきだと思ったのではないかと思います。

 

もう一つは、有名なシーン、エボシとサンが広場で争っている時に中二的に右腕がぐわぁってなって「見ろ!これが...」と言ったあとエボシが「賢しらに僅かな不運を見せびらかすな。」と言ったシーンです。

 

自分の身一つの不運で全て知った気になるなよ若いの、と言った意味でしょう。

 

見返せばエボシが一番好きなキャラです。理想があり、みんなに実現可能な手段でそれを見せてくれる。

 

映画ドラマはほとんど見ませんが、これを機に週一か月一で見てもいいなぁと思うようになりました。

あと神道も調べてみたいですね。日本人と外国人がこれを見た時に受ける印象は違うようでそこには土地や物に神が宿るといった神道が関わっているように思います。

本読んで神社行きたいなぁ。